是枝 裕和 (これえだ ひろかず)
映画監督

1962年、東京生まれ。87年に早稲田大学第一文学部文芸学科卒業後、テレビマンユニオンに参加。主にドキュメンタリー番組を演出、現在に至る。

主なテレビ作品に、水俣病担当者だった環境庁の高級官僚の自殺を追った「しかし…」(91年/フジテレビ/ギャラクシー賞優秀作品賞)、一頭の仔牛とこども達の3年間の成長をみつめた「もう一つの教育〜伊那小学校春組の記録〜」(91年/フジテレビ/ATP賞優秀賞)エイズに感染した平田豊さんを2年に渡り取材した「彼のいない八月が」(94/フジテレビ/ギャラクシー選奨)、新しい記憶を積み重ねることが出来ない前向性健忘症の男性と、その家族の記録「記憶が失われた時…」(96年/NHK/放送文化基金賞)などがある。

95年、初監督した映画『幻の光』(原作 宮本輝、主演 江角マキコ・浅野忠信・内藤剛志)が第52回ヴェネツィア国際映画祭で金のオゼッラ賞等を受賞。2作目の『ワンダフルライフ』(98)は、各国で高い評価を受け、世界30ヶ国、全米200館での公開と、日本のインディペンデント映画としては異例のヒットとなった。現在、20世紀フォックスによってリメイク版が制作進行中である。3作目の『ディスタンス』は、2001年カンヌ映画祭コンペティション部門に出品。

04年、監督4作目の『誰も知らない』がカンヌ国際映画祭にて映画祭史上最年少の最優秀男優賞(柳楽優弥)を受賞し、話題を呼ぶ。2006年、自身がオリジナルに脚本を手がけた『花よりもなほ』で、"仇討ち"をテーマにした初の時代劇に挑戦。現在、新作の映画『歩いても歩いても』(08年初夏公開予定)を準備中。

     

主なテレビ作品
しかし・・・ 福祉切り捨ての時代に』 (91)
フジテレビNONFIX
ギャラクシー賞優秀作品賞

水俣病和解訴訟の国側の責任者だった環境庁のエリート官僚が自殺した。山内豊徳53歳。長年にわたり福祉行政に取り組んできた彼が、なぜ自ら死を選んだのか?現実社会に押し流されていく時代の中で、もがき苦しんだ一人の官僚の生と死の軌跡を辿る−。

もう一つの教育』 (91)
フジテレビNONFIX
ATP賞優秀賞

長野県の伊那小学校では、教科書を使わない総合学習に取り組んでいる。番組は、3年春組のこどもたちと仔牛のローラの3年間の成長記録。ほぼ全篇に渡って、是枝自身が撮影したホームビデオの映像で構成されている。


公害はどこへ行った・・・』 (91)
フジテレビNONFIX 

日本人になりたかった・・・』 (92)
フジテレビNONFIX
ギャラクシー奨励賞

侯孝賢とエドワード・ヤン』 (93)
フジテレビNONFIX

心象スケッチ それぞれの宮沢賢治』 (93)
テレビ東京 ドキュメンタリー人間劇場

彼のいない八月が』 (94)
フジテレビNONFIXスペシャル
ギャラクシー選奨

日本で初めて性交渉によるエイズ感染を公表した平田豊さんの生活記録。闘病記録ではなく、等身大の一人の人間としての孤独や弱さにスポットがあてられている。 ホームビデオを多用し、取材者と被取材者の共有した時間を描いた私小説的ドキュメンタリー。



記憶が失われた時』 (96)
NHK
放送文化基金賞

入院中に病院の栄養管理が原因で、新しい記憶を積み重ねていくことができない "前向性健忘" になってしまった、ひとりの男性とその家族の記録。番組は医療制度の問題点を追求しながら、やがて"人にとって記憶とは何か?"という普遍的な問いに辿り着く。


歩くような速さで』 (02)
日本テレビ
ギャラクシー奨励賞


シリーズ憲法〜第9条・戦争放棄「忘却」〜』 (06)
フジテレビNONFIX
ATP賞優秀賞

私がこどもだった頃』 (07)
谷川俊太郎篇
NHKハイビジョン


CM作品ほか
日産ニューセレナ
モノより思い出』シリーズ (99年〜03年)


サントリーなっちゃん
3年目のなっちゃん』 (田中麗奈)

ポッカ
じっくりコトコト煮込んだスープ』 (佐藤浩市)

SONYミュージック・オーディション・シリーズ
(01年〜02年)

フジテレビ・キャンペーン
きっかけはフジテレビ』 (02年夏)

プレイステーション2
アークザラット精霊の黄昏』 (03年3月〜)


ネスカフェ (04年1月〜)
朝のリレー 寝顔篇


Cocco 『水鏡』 プロモーションビデオ

Cocco 『陽の照りながら雨の降る

プロモーションビデオ


スネオヘアー 『やさしいうた』 プロモーションビデオ


タテタカコ 『宝石』 プロモーションビデオ

長編映画
幻の光』 (95) 監督
DVD情報


第52回 ヴェネツィア国際映画祭
  金のオゼッラ賞・カトリック協会賞
  イタリア映画産業協会賞
第14回 バンクーバー映画祭グランプリ
第31回 シカゴ映画祭グランプリ

››その他の受賞歴


宮本輝の同名小説の映画化。 夫を自殺で失った一人の女性の喪の作業(グリーフワーク)の過程を、心理描写を廃したロングショットの積み重ねによって描いていく−。劇場映画デビュー作。


ワンダフルライフ』 (98) 監督・脚本・編集
作品情報 DVD情報

第19回 ナント三大陸映画祭グランプリ
第16回 トリノ映画祭最優秀脚本賞
1999年 ブエノスアイレス映画祭
  グランプリ・最優秀脚本賞
第46回 サンセバスチャン映画祭
  国際批評家連盟賞
››その他の受賞歴


人は亡くなった時、天国の入口でこう言われます。「あなたの人生の中から大切な思い出をひとつだけ選んで下さい」その問いかけに死者たちは自分の人生を振り返り、後悔し、思い出に浸る−。この世とあの世の境界を舞台に、ファンタジーとドキュメンタリーの融合した物語が展開されていく。全米200館で公開され、日本のインディペンデント映画としては異例のヒット。 ハリウッド(20世紀FOX)でのリメイクが決定した。


ディスタンス』 (01) 監督・脚本・編集
作品情報 DVD情報

第54回 カンヌ国際映画祭
  コンペティション部門招待
サンフランシスコ国際映画祭
  ワールドシネマ部門招待
ロッテルダム映画祭
  長編映画部門正式出品
››その他の受賞歴


カルト教団、真理の箱舟による無差別殺人事件は、100人を超える死者を出し、殺人を行った実行犯たちも又、教団の手によって殺された。それから3年−
この物語の主人公である実行犯の遺族4人が、彼らの命日に殺害現場である湖へ向かう。ひっそりと静かに死者の霊を慰めるための旅が折り返し点に差しかかったときに、彼らの目の前にひとりの男が現れる。彼は元信者で犯行直前まで実行犯たちと行動をともにしていたのだという。あるアクシデントから、彼ら5人はかつて信者たちが暮らしていたロッジで一夜を過ごすことになり、今まで目を背けてきた[記憶]と、自分自身と否応なく向き合うことになるのだった。私たちは被害者なのだろうか、加害者なのだろうか。果たして私たちは何か確かなものを手にすることができたのだろうか・・・と。



誰も知らない』 (04)
プロデューサー・監督・脚本・編集
作品サイト

第57回 カンヌ国際映画祭 最優秀男優賞
第31回 フランダース(ゲント)国際映画祭グランプリ
第40回 シカゴ国際映画祭  金のプラーク賞
 ※その他、トロント国際映画祭をはじめ各国映画祭に正式招待。
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都内の2DKのアパートで大好きな母親と幸せに暮らす4人の兄妹。しかし彼らの父親はみな別々で、学校にも通った事がなく、3人の妹弟の存在は大家にも知らされていなかった。ある日、母親はわずかな現金と短いメモを残し、兄に妹弟の世話を託して家を出る。この日から、誰にも知られることのない4人の子供たちだけの"漂流生活"が始まる。


花よりもなほ』 (06)
原案・脚本・編集・監督
作品サイト・DVD情報

第31回 トロント国際映画祭  招待
第54回 サンセバスチャン映画祭
  コンペティション部門招待
2006年 釜山国際映画祭  招待
››その他の受賞歴


時は元禄15年。生類憐みの令が出ていた頃の泰平の世の中。青木宗左衛門(宗左)は父の仇を討つべく江戸に出て三年。ところがこの男、剣の腕前がからきしダメなへっぴり侍だった!愉快に暮らす長屋仲間の大騒動に巻き込まれ、赤穂浪士の仇討ちともビミョーに絡み合い、事態は思わぬ方向へ。さて、宗左の仇討ちのゆくえやいかに?!



映画プロデュース作品
カクト』 (03) DVD情報
監督・脚本:伊勢谷友介


蛇イチゴ』 (03) 作品サイト
監督・脚本:西川美和



書籍
官僚はなぜ死を選んだのか
日経ビジネス人文庫

小説ワンダフルライフ
ハヤカワ文庫


DISTANCE〜映画が作られるまで〜
スイッチパブリッシング


花よりもなほ詳細
角川書店

         

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